こんにちは、院長の佐藤美有紀です。今日は、歯の破折についてお話します。
健康な歯がいきなり割れてしまうことは極めて稀ですが、たまに遭遇します。大きな原因は、歯ぎしりと食いしばりです。夜中にギリギリと歯ぎしりをする方は、歯の表面に細かなヒビが入っています。歯は、縦の力には強いのですが、斜めや横からの力には非常に弱いのです。歯ぎしりをしているとき、または食事中に、もともと入っているヒビから割れてしまうことがあります。
歯の破折で多いのは、金属の詰め物や被せ物をした後の歯です。
この患者様は、以前他院で金属の詰め物をされました。朝起きたときに、歯が割れていることに気づき、当院へ来られました。金属の詰め物は歯より硬いので、夜中に歯ぎしりをして歯に大きな力がかかると、金属と歯の境目から歯の方が割れてしまいます。幸い、痛みがでておらず、割れている範囲が神経まで及んでいなかったため、神経を残して、ダイレクトボンディング法という方法で1回で治療を終えることができました。
歯が根っこの方まで割れてしまうと、残念ながら歯を残すことができません。
歯の破折の予防はどうしたらいいでしょうか?
①ナイトガードを着用する
歯はとても大切なので、ぜひ、歯の破折予防にナイトガード(マウスピース)を着用していただきたいと思います。当院では、違和感の少ないマウスピースを保険内で作成しています。お子様の歯ぎしりには、柔らかいマウスピースをお作りしています。
②金属を使用しない
当院では、虫歯治療の際に、メタルフリーの治療に力を入れています。比較的安価なもの〜高価なものまでご用意していますので、気軽にご相談ください。