2023.06.07
全身麻酔のときの歯の損傷から守るためのマウスピース、ご存じですか?
こんにちは 院長の佐藤美有紀です。今日は、全身麻酔時の気管挿管の際に歯を守るためのマウスピースをご紹介します。
気管挿管時の偶発症として、歯の損傷がありますが、これは時として裁判にまで発展することがあります。
気管挿管時に喉頭鏡を使いますが、喉頭鏡が上の前歯にあたってしまうことがあります。熟練した麻酔科医でも、歯の状態によっては、歯や被せ物・詰め物の破折を起こすことがあります。
気管挿管時の歯の損傷は、3000例に1度の頻度で起こるといわれています。
気管挿管時に、歯が破折してしまった場合、気管内に入ったら気管支鏡で取り除きます。食道内に入ったら、レントゲン写真を撮影して確認し、便から排泄されるのを待ちます。
気管挿管時の歯の損傷は頻度は低いですが、誰にでも起こる可能性があるので、手術用のマウスピースの製作をおすすめします。
通院回数は2回です。1回目に型取りをして、2回目(翌日以降)にマウスピースをお渡しします。患者様ご自身で取りはずしできるように練習して頂きます。手術予定日と手術を行う保険医療機関名を教えて頂ければ、健康保険がつかえます。
麻酔科の先生へ
喉頭展開の操作時に邪魔にならないように工夫して製作しますので、気軽にご相談ください。